후리가나로 읽는 일본 고전
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せかいかいきじつわ「じょぶん」
世界怪奇実話
牧 逸馬
牧 逸馬의 世界怪奇実話(せかいかいきじつわ「じょぶん」)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 251,305자 · 498화면
ところが、その時ホテルを出たきり、糸が切れたように曉闇のなかにふっつり消息が絶えているのだが、何うやら桑港のほうへ向けて疾駆し去ったらしいというのである。マギ支配人もレノック巡査も、自動車の種類は解っていない。ただ、「高価な大型のリモジン」という丈けだ。リモジン車というのは運転台と後部の車室とが完全に別れた、或いは其の間に劃壁のある、純都会用、社交用の、第一公式的な高級車だ。趣味の八釜しい上流の人か、老人の乗る車である。そこで、問題の紳士の人相は、と言うと、背が高く、面長で大きな、がっしりした立派な顔をしていたとある。服装などもちゃんとしていて、黒のソフト帽を被り、黒い長い外套を着ていた。これだけ聞いたところでも、如何にもリモジンを乗り廻しそうな人物なのである。ホテルへ行く前でも、ホテルを出てからでもいい。このリモジンの行動を掴まえなくてはと、刑事隊が、半月湾国道に沿う民家の一つひとつに即いて訊いて歩いた末、やっと拾い上げた唯一のレポウトというのは国道をホテルと反対の方向にすこし下ったところに、アンクル・タムス・キャビンという看板を掲げた郊外料理店がある。