후리가나로 읽는 일본 고전
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せかいかいきじつわ「じょぶん」
世界怪奇実話
牧 逸馬
牧 逸馬의 世界怪奇実話(せかいかいきじつわ「じょぶん」)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 251,305자 · 498화면
今度のは、自殺ではないというのだ。いや、いま迄のも、みんな自殺ではなかったというのだ。自殺でなくて、人殺しだったという。「ロウモン街の自殺ホテル」、「ホテル・アムステルダムの自殺室」などというのが、一斉に「殺人ホテル」、「殺人室」と改められて、愈いよ名声を加えたが、何方にしても助からないのは、可哀そうな女将セレスティンである。怪談が犯罪に変った訳で、迷惑は同じことだ。より以上だ。もう商売は上ったり、泣きの涙で、一体何うしたものかと、憂鬱狂のように考え込んでいる。
ベルチョン博士が直接この捜査を指揮することになる。
現場写真が幾枚となく撮られて、電話線の切断に用いられたと推測される小刀は、研究のため、密封して鑑識課へ急送された。博士はガリバルジ青年の屍骸に、何時になく感情を動かされた様子で、
「可哀そうなことをしたものです」と呟き続けた。「結婚費用を得ようとして、ここへ泊り込んだのですと?――可哀そうなことをしたものだ」
そして、博士が静かに屍体を抱き上げると、モウパア警部が、その頚部に固く食い込んでいる窓掛の紐を解いた。
博士が言った。
「見給え」