일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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せかいかいきじつわ「じょぶん」

世界怪奇実話

牧 逸馬

牧 逸馬의 世界怪奇実話(せかいかいきじつわ「じょぶん」)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 251,305자 · 498화면

아오조라 문고

それに、短艇が一隻も無くなっていないで、全部縛り付けてあることを忘れてはならない。が、不思議なことには、必ず船に備え付けてあるべき書類が、若干紛失していた。運転士の部屋で、航海日誌が発見されたが、十日前の十一月二十四日まで記けてあって、それ以後は白紙である。その二十四日以後に遡って記録を調べてみても、単に普通の航海日誌で、何らこの神秘の説明となる可き手懸りは発見されなかった。それよりも、一層事態を不気味にしたのは、海図室の柱時計が時を刻んでいたことである。が理由は何であるにしろ、この、一人も人がいないという事実は、現実に、乗組員全部が、あっと言う間に船を去ったことを示している。一度に甲板から海へ飛び込んだか、或いは何処からかボウトが舷側へ横付けになって、朝食半ばに、または仕事なかばに、総員を何処かへ伴れ去ったか、其の何れも説明にならない説明である。ただ船長室に、綱切用のナイフがあって、血痕らしい小さな黒点が附いていたというが、ナイフの汚点はあり勝ちのことで、何ら重要なことを物語っていないと言っていいし、船首部の右舷の欄干にも、血のような小さな黒い斑点と、手斧かナイフで鳥渡欄干の木材へ切り込んだらしい跡が見られたと言われているけれど、幾ら手入れの行届いた船でも、飾り物ではないのだから、そんなに精密に見て廻れ