후리가나로 읽는 일본 고전
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せかいかいきじつわ「じょぶん」
世界怪奇実話
牧 逸馬
牧 逸馬의 世界怪奇実話(せかいかいきじつわ「じょぶん」)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 251,305자 · 498화면
その中には、少女に戯れる常習犯で前科六犯という豪の者のラピイア郡の一百姓なども混っていた。これらは一応兇行当日の所在、行動等につき訊問を受けた後、一列縦隊に並んで、眼を皿のようにしているベエコンの前をゆっくり歩かせられるのだ。実際このベエコンは、犯人の顔をはっきり記憶えている唯一の証人として、当局にとっては掛け更えのない貴重な存在だった。彼は、自分の蔵している兇漢の映像に絶大な自信を有っているとみえて、次ぎつぎに眼の前に立つ容疑者に、ちらと鋭い一瞥を呉れた丈けで、否の意味で続けざまに手を振っていた。シェリフ・グリインは、傍らに椅子を引いて、そのベエコンと、行列の男達の表情の小さな影をも逃すまいと、凝視め続けた。
「これだ! この男です!」
今にもベエコンの口からこの恐しい一語が洩れはしないか――それは、呼吸詰まるような、昂奮と期待の瞬間の連続だった。
このベエコンは、殆んど毎日のように、「其の男」の相貌着付け等に関する細かい部分の供述を取り変えて、そのため一部では、あれは人騒がせが面白くて出鱈目をいっているのだと言われたが、後で犯人が捕まってみると、不思議なことにはベエコンの印象は、日が経てば経つ程確実になって、あとから変えたところは、またそれだけ一層本人に近づいていたのだった。