후리가나로 읽는 일본 고전
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せかいかいきじつわ「じょぶん」
世界怪奇実話
牧 逸馬
牧 逸馬의 世界怪奇実話(せかいかいきじつわ「じょぶん」)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 251,305자 · 498화면
ホテリングの蒼い口尻に、泡の玉が吹き出て来た。癲癇の兆候――ぐったり頭を抱えている。
「ホテリングさん!」
検察官グリインが、優しく、洋杯に水を注いで持たしてやり乍ら、
「そんなに興奮することはないでしょう。で、その一時あなたの中に宿った悪魔が、少女を姦した上殺して、屍体を弄んだり切断したりした後、小川へ抛り込んだと言うんですね。いや、よく判りました。成程不届きなのは悪魔ですが、然し、責任は何うも長老にもって戴かなければならないようですな」
と皮肉に微笑すると、ホテリングは、もう発作から醒めたように澄まし返って、同じく微笑を浮かべて答えた。
「其の話しは止しましょう。亜米利加中みんな知っている事です。言わないで下さい。私にも、いわせないで下さい。私にも、いわせないで下さい」
街上の群集の騒擾は頂点に達していた。危険な状態である。刑事の一人が、急に洒亜しゃあし出した犯人の態度に憤りを抑さえ切れずに、
「あれが聞えるか。あいつ達はお前を何うしょうと言うのか知ってるだろう」
二度も自殺しようとしたホテリングが、俄かに追い詰められた野獣のような眼になって腰を浮かしながら狂的に室内を見廻したが、元より逃げ途のあろう筈のない事を知ると、真剣な怖れに捉われたらしく、この儘此の刑務所に留置されるのか何うかと訊いた。