후리가나로 읽는 일본 고전
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せかいかいきじつわ「じょぶん」
世界怪奇実話
牧 逸馬
牧 逸馬의 世界怪奇実話(せかいかいきじつわ「じょぶん」)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 251,305자 · 498화면
この、十四号室の自殺は、金曜日から土曜へかけて起るとなっていて、恐怖の夜だ。宵の口に二回、モウパア警部は直通電話を鳴らして、
「アロウ、ムッシュウ・ガリバルジ?――金曜日ですな。何うです、変ったことはありませんかな?」
その度びに、リカルド・ガリバルジ君の快活な声が、受話機を滑って来て答えた。
「メルスイ・ボクウ。平穏無事です」
が、翌土曜日の朝、昨夜を突破していて呉れたら、もう占めたものだが――と、不安に駆られていた女主人セレスティンは、三階から駈け降りて来た給仕人ポウルの只ならない様子にぎょっとして、玄関わきの帳場を飛び出した。
「また――? ポウル!」
ポウルは、口唇を真っ白にして、自分の言葉を噛むように、
「又やったらしいんです! いま十四号へ朝飯を持って行ったんですが、扉が堅く締まっていて、幾ら叩戸しても、返辞が――」
「おお、神――神よ!」
気丈夫な女将は、狂気のように狼狽てながらも、ポウルを随えて、一足とびに階段を跳び上った。とにかく、自分で確かめようというのだ。やがて三階、十四号室の前である。成程、寂然としている。開けて踏み込むと同時に、恐しい叫び声がマダムの口を突っ走って、彼女は、背ろに続くポウルの腕へ倒れ掛った。