후리가나로 읽는 일본 고전
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ふたばていよだん
新編 思い出す人々
内田 魯庵
内田 魯庵의 新編 思い出す人々(ふたばていよだん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 215,401자 · 427화면
二葉亭は徳永とは初対面であったが、徳永の人物を臂を把って共に語るに足ると思込み、その報酬は漸く東京の一家を支うに過ぎない位であったが、極めて束縛されない寛大な条件を徳として、予ての素志を貫ぬく足掛りには持って来いであると喜んで快諾した。かつあたかも語学校の校長高楠と衝突して心中不愉快に堪えられなかった際だったから、決然語学校の椅子を抛棄して出掛ける気になった。多くの友人の中には折角足場の固くなり掛けた語学校の椅子を棄てるを惜んで切に忠告するものもあった。家族は前途を危ぶんで余り進まなかった。加之ならず語学校の僚友及び学生は留任を希望して嘆願した。が、二葉亭は宝の山へ入る如き希望を抱いて、三十五年の五月末に断然語学校を辞職すると直ちに東京を出発した。
この西比利亜行については色々な説がある。啻に徳永商店の招聘に応じたばかりでなく、別に或筋からの使命を受けていたという説もある。が、恐らくは一個の想像説であろう。二葉亭は早くから国際的興味を有して或る場合には随分熱狂していた。が、秘密の使命を果すに適当な人物では決してなかった。二葉亭の人物を見立ててそんな使命を托する人もあるまいし、托せられて軽率に応ずる二葉亭でもなかった。