후리가나로 읽는 일본 고전
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はたもとたいくつおとこ
旗本退屈男
佐々木 味津三
佐々木 味津三의 旗本退屈男(はたもとたいくつおとこ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 240,656자 · 478화면
にその事を嗅ぎ知る必要がありましたので、敵か味方かも分らぬ大内記の下屋敷を目ざしつつぬかりなく歩みよると、それとなく屋敷の構えを窺いました。――そもそもがこのあたり隅田川べりのお下屋敷は、殆んど大半が別荘代りを目的のものでしたので、警固の工合なぞも割に簡単な構えでしたが、しかし簡単とは言うものの、榊原大内記侯はともかくもお禄高十二万石の封主です。留守を預かる番士の者も相当の数らしく、御門の厳重、お長屋の構え、なかなかに侮りがたい厳しさでした。勿論正々堂々と押し入ったにしても、主水之介とて無役ながらも天下御直参のいち人とすれば、榊原十二万石ぐらい何のその恐るるところではなかったが、紊りに事を荒立てて、正面切って押し入ったのでは、事件を隠蔽される懸念がありましたので、先ず事実の端緒をつかむ迄はと、退屈男は影のように近よりながら、邸内の様子を窺いました。
と――、御門前迄近よった時、ちかりと目に這入ったものはその武者窓囲いにされている御門番詰所の中から、洩れるともなく洩れて来た灯りです。深夜の九ツ過ぎに御門番詰所の中から、なお灯りの見えていることは、未だに誰か外出している事を証明していましたので、何びとが門を預かっているか、そっと忍び寄りながら武者窓の隙から中をのぞいてみると、少しこれが不審でした。