후리가나로 읽는 일본 고전
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くうちゅうせいふく
空中征服
賀川 豊彦
賀川 豊彦의 空中征服(くうちゅうせいふく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 107,687자 · 215화면
一 市長就任演説
――作者自画――
一 市長就任演説
挿絵1
「偉大なる大大阪の市民諸君、私はこのたびこの大大阪の市長として席を汚すことになりました。私はそれを光栄に思い、また不名誉にも思うております」
賀川豊彦が、大阪市長になったという号外が大阪百五十万の市民に配られたのは、三日前のことであった。それはまったく市民の予想外のことであり、資本家も、労働者も、官憲も、誰もそれを知らなかった。ただ一人賀川豊彦のみが知っていた。
賀川豊彦はコーヒーを呑み過ぎて、貧民窟の暑い夜、一晩寝られないで、苦しんだあげ句、自分自らを市長に推挙し、大阪の空中征服を思い立ったのである。それで、号外の出たのは彼一人が、大阪市中に配ったのであって、誰一人号外を配達したものもなかった。彼は夢の中に、大阪市長になって、床の中で一人演説しているのであった。
「――市民諸君、私が市長としてなすべき事業は実に多くあると思います。その第一は何を言うても、大阪の空中征服であると思います。今日のごとき空を持ち、あの煙突と、煤煙を持っていては、とても大阪市民は、この後五十年の健康を続けることは出来まいと思います。大阪精神の確立はまず、空中の煤煙防止から始むべきであろうと思います」