후리가나로 읽는 일본 고전
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くうちゅうせいふく
空中征服
賀川 豊彦
賀川 豊彦의 空中征服(くうちゅうせいふく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 107,687자 · 215화면
六一 私と私
永遠に境遇の奴隷ですよ。しっかりおやりなさい。私も応分のお助けを致します」
蜻蛉の子は若いものだからなかなかハキハキしたことを言う。
「じゃ、先刻お願いしたことは、お願い出来るでしょうか? 」
「それはお安いことです」
そう言うて、蜻蛉の子は親切に、藻草の叢の中から、数枚の若葉を取って来た。そして彼に言うた。
「これをおたべなさい。そうすると、あなたは、私と同じように再び地上に帰れるのみならず、自由に空中に舞上ることが出来ます。これは『変身の妙薬』と申します。では、私はこれで失礼いたします。私はこれからすぐに旅立ちいたしますから……」
そう言い残して、蜻蛉の子は見る見るうちに、水面を離れて、空中に舞上って行ってしまった。
市長は、蜻蛉の子の言うてくれた通りにその葉を一枚食うた。すると、不思議にも彼は身が軽くなって、空中に舞上って行くように思うた。彼は恍惚として、自我を忘れてしまった。
六一 私と私
挿絵61
彼は再び地上に出た時に、彼は野辺の欅の木の下で、瞑想三昧に耽っている一人の青年を見た。
彼は夜露にあたることも気がつかないで静座していた。時はもう午後九時過ぎで、野辺のあちらこちらには火が入っていた。