후리가나로 읽는 일본 고전
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くうちゅうせいふく
空中征服
賀川 豊彦
賀川 豊彦의 空中征服(くうちゅうせいふく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 107,687자 · 215화면
船場の言うのを待っていたかのごとく西区出身の松島正五郎がそれに賛同した。
「な、船場君、宅の息子もやられているのだよ、今年高等学校を出て大学の法科へこの四月に入ったばかりに、肺が悪いと言うて帰って来たが、とても君、この大阪じゃ養生はさせられないしね、宝塚へやってあるのだが、まったく大阪の空気は悪いね。どうにか、ならんものかね」
松島正五郎は遊廓から選出せられた男だが息子の生命についてはよほど心配しているらしかった。彼は酒のためにボテボテに肥った老人である。
東区出身の島高蔵も同じ意見であった。それは彼の家の洗濯物がすぐ砲兵工廠の煙筒から出る煤煙で黒くなるということが重なる理由であった。
賀川市長は三人の話を黙って聞いていたが、みな同情すべきことばかりであった。しかし社会生活の根本問題から考えているものは誰もなかった。
船場繁昌の心配は、たとい市会が煙筒駆逐の方針を立てても、石炭商と大会社の反対がはなはだしいから、この計画はまったく失敗に終るであろうということであった。
船場も、松島も、島も、自分一身上の都合で大阪市の空中掃除に賛成しただけで根本問題としては、充分理解がいっておらぬようであった。