후리가나로 읽는 일본 고전
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くうちゅうせいふく
空中征服
賀川 豊彦
賀川 豊彦의 空中征服(くうちゅうせいふく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 107,687자 · 215화면
その晩、夜とぎがあった。晩の九時頃に、谷町五丁目の専念寺の和尚さんがやって来た。相当年を取った和尚さんであるが、立派な風采をした男である。梵語のお経を長々読んだ後で、戒名をつけてくれた。
「崇徳院慈厳叡智大居士」
このお坊さんは松島に戒名の説明をした。
「崇徳院と申し上げますのは故人が実に徳のお高い方でありまして、多数の坑夫を愛撫なされ、彼らのために粉骨砕身の努力をなされたので、故人の徳をお慕い申す意味からおつけ申したのでございます」
松島はそれを聞いて、感心している。
「なるほど、私などに較べると故人は徳の高い人でしたなア。私などは随分、お金を貸してもらいましたからなア……しかし、和尚さん、慈厳とお付けになったのは、どういうわけでござりますか? 」
「それはもし、故人が実に博愛の人でありまして、下情に通じ、芸娼妓、酌婦に致るまで故人の慈悲に浴しているということをしばしば承わりましたので、そうおつけ申したのでござります」
松島は顔をしかめて、
「フ、ム、なるほど、実際故人のお引立に預かった芸娼妓、酌婦は幾百人と知れないでしょうなア、そうすると和尚さん、なんですか、私のような、女郎屋の商売をやっているものも、死にますと、慈厳院くらいの戒名はいただけまっしゃろかなア? 」