후리가나로 읽는 일본 고전
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ていそうもんどう
貞操問答
菊池 寛
菊池 寛의 貞操問答(ていそうもんどう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 200,240자 · 399화면
八
だから、この道は随分歩いたのよ。」
「だって、西片町から桜木町なら、逢初橋へ出た方が近いじゃないか。」
「そら、用事のときはあっちを歩いたわよ。散歩のときは別よ。散歩って近道することじゃないでしょう。」
二人は、そんな無駄口を利きながら、清水堂の下の石敷の小径を歩いていた。
そこらあたりは、樹の茂みで闇が濃く、一人の人にも会わなかった。
「貴君は、不良だなんて云ったけれども、善良な紳士ね。」と、美和子は云った。
「なぜさ……?」
「なぜでも、それに臆病ね。」
「何を生意気な、子供のくせに……」
「皆、私を子供と云うわ。でも、私もう子供じゃないわよ。何でも分っているのよ。」
彼女はちょっと立ち止まって、
「ねえ。美沢さんも、新子姉ちゃんがいないで、寂しいでしょう。だから、私ちょっと慰問に来て上げたのよ。ほんとうはそうなのよ。」
「何を下らんことを!」
美沢は、本気に少し腹が立って来たので、美和子を振り捨てるように、足早に歩き出した。
八
美沢が、足早に歩き出すと、美和子はすかさず、追いかけて、
「ねえ。」と、改めて彼の腕に縋りながら、
「私、美沢さんに初めてお会いしたの、去年の三月よ。