후리가나로 읽는 일본 고전
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ていそうもんどう
貞操問答
菊池 寛
菊池 寛의 貞操問答(ていそうもんどう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 200,240자 · 399화면
二
新子も後に従って行った。カナリヤが、籠の中で怖れるように、忙しなく短く、鳴いている。カラリカラリと前川は、カーテンを開いて、出窓の上に鳥籠を安定させると、新子を振り向いて、何と云うことなしに微笑した。
新子も同じように、微笑しながら、この世に幸福を盛る器があるとすれば、自分はその中にいるような、晴々したのどかな気持になっていた。もっとも、その器の中にいるだけで、ほんとうに幸福であるかどうかは、別問題であったが……。
二
しかし、そうした幸福感が、間もなく妙に新子を切なくした。なぜといえば、前川は、小さい椅子にかけて、葉巻をくゆらせながら、開店景気とはいえ、この二日間の売上げの好かったことを話し、でもこれが当分続くとしても、やがて常連だけになり、そこで初めて店の収入が決まるというような、その場合の新子の気持とは、およそそぐわない話をし始めたからである。新子は味気なく、物足りない気がして悲しかった。
「会社の方、まだお仕事があるんじゃございませんの?」
「いや、別に。帽子やステッキを持ってくれば、会社へ帰らなくってもよかったんです。でも、今日は六時までに、家に帰らなければ……」