후리가나로 읽는 일본 고전
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ていそうもんどう
貞操問答
菊池 寛
菊池 寛의 貞操問答(ていそうもんどう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 200,240자 · 399화면
五
二人はあまり、お互同士を意識していたので、やがて間もなく雨となる前ぶれのように、霧が一さんに、峠の樹々の間を薄白く、駈け降りているのに、気がつかなかった。
準之助氏は丘に上ったら、新子と一しょに見下す軽井沢が、どんなに美しいだろうかと考えていた。
新子は、準之助氏の何かしみじみした、いつもふっくりと、自分の為に、冷たい風を遮ってくれるような態度を、身に浸みてありがたく思った。が、しかし、それと同時に、なんとなく息づまるような、勿体ないが迷惑だという気持がしないでもなかった。それは、こうした場合における年齢の相違から来る悲しい間隙とでもいわれようか。
五
そこらあたりからは、いよいよ深く樹が茂り合っていて、太い幹に、山葡萄やあけびの蔓が、様々な怪奇な姿態でからみつき、路傍の熊笹や雑草も延びほうだいに延びている。と、ザッザッと異様な音がしたので、新子がドキッとして、思わず準之助氏の方へ肩を寄せると、径のすぐ傍から、一羽の雉子が飛び出した。雉子の方でも、驚いたらしく、バタバタとたちまち、繁みの奥へ低く飛んでかくれた。
「まあ! 雉子なんでしょうか。」新子の声が、思わず明るくはずんで、巧まぬ媚を含んでいた。