후리가나로 읽는 일본 고전
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ていそうもんどう
貞操問答
菊池 寛
菊池 寛의 貞操問答(ていそうもんどう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 200,240자 · 399화면
五
彼女は、入念な化粧をした。汗がにじみやすい、夏の化粧は浮き立って、思うようにはしにくいものであるが、今日は肌が冷たく秋の初めのように、白粉も紅も、肌によく落着いて心地よかった。
姉よりも地味な好みの、たった一枚持っている上布の着物に、淡い色ばかりの縞の博多帯で、やや下目にキリリと胴を締めて、雨よけのお召のコートを着て、新子は十一時、四谷の家を出た。
ただ一人、円タクの片隅に小さくなって……しかし、思案深げな双眸の下の頬には、ウットリとした明るみが、久々に忍び上っていた。
五
八階まで、エレヴェーターで運ばれて、雨の日の午の、さすがに閑散な広い食堂の、ロビイに足を入れると、葉巻をくゆらせて、準之助氏が一人、横顔を見せていた。
新子は、そのまま立ち止って、準之助氏が、こっちを振向いてくれるのを待っていた。
「やあ。」
「私の方が、早いつもりでしたのに、お待たせしてすみません。」
新子は、微笑しながら、準之助氏のかけているソファに間隔を置いて坐った。連れが揃ったと見て、給仕が早くも、メニュを持って、料理を訊きに来た。
「何になさいます。」と、準之助氏が新子を顧みた。