후리가나로 읽는 일본 고전
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ゆきのじょうへんげ
雪之丞変化
三上 於菟吉
三上 於菟吉의 雪之丞変化(ゆきのじょうへんげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 344,083자 · 673화면
「でも、先生も、ちっともお変りなさいません――それは、お髪や、お髯は、めッきり白うお成りなさいましたけれど――」
「わしの方は、もう寄る年波じゃよ。が、兎に角、生きていることは悪うない。そなたに、こうして邂逅えたのも、いのちがあったればこそじゃ」
と孤軒先生なる老人は笑ましくいったが、いくらか、眉をしかめるようにして、
「わしはそなたも知っての通り、風々来々の暢気坊、世事一切に気にかかることも無いのだが雨の日、風の日、そなたの事だけは、妙に思い出されてならなんだ――もしや、若気のいたりで、力及ばずと知りながら、野望に向って突進し、累卵を巌壁になげうつような真似をして、身を亡ぼしてくれねばよいが――と、思うての――」
「師匠菊之丞からも、よくそれをいい聴かされておりますれば、これまでは、我慢に我慢をいたしておりましたが」
と、いいかけたとき、久しぶりに旧師と邂逅して、和らぎに充たされた若者の面上には、またも苦しげな、呪わしげな表情が返って来た。
老人は、ジッと見て、
「我慢を重ねて、来たが、もう我慢が成らぬと申すか?」
「はい。この大江戸には、父親を、打ち仆し、蹴り仆し、蹂み躪り、狂い死にをさせて、おのれたちのみ栄華を誇る、あの五人の人達が、この世を我が物顔に、時めいて暮しております。