후리가나로 읽는 일본 고전
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くろだじょすい
黒田如水
吉川 英治
吉川 英治의 黒田如水(くろだじょすい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 163,639자 · 325화면
秀吉の立場になってみれば、そういう疑いを抱けない事もない。今の如き時代だ、また人心だ。ましてここ織田方の旗色は断然悪い。
――いい過ぎた。すぐ帰って来ますからなどということは、かえってその懸念を濃くさせるようなものであった。官兵衛はそう気づいたので、なお自分の誠意をいい足そうとして面を上げかけると、ふいに、
「行って来い」
秀吉は褥からずり出して、いきなり官兵衛の手をつかみとり、力をこめていった。
「辛いだろうが行って来てくれ。――其方にとっては、小寺政職はどこまでも主人だ。わし以上切れぬ仲の人でもある」
「では、おゆるし賜わりますか」
「お汝を措いて、誰がよくその任に当れよう。ただ筑前が案じていたのは、其方の生命だ。危険は充分にあるぞ」
「覚悟の前にござりまする」
「――それがいかん」
秀吉は汗をかいた手を離した。そして膝へ膝をつき進めて、
「小寺の家中が、危害を加えんとする惧れも充分ある上に、その方自身が、死を選ぶ惧れもわしは多分に抱くのじゃ。――ひとたび離反を口に出した者というものは、後難を案じるため、いかに説いても、容易に思い止まらぬものだ。――たとえその方の誠意を以てしても、御着一城の者が何としても固執して動かぬ場合は……官兵衛、お汝は何とする?」