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しょうわゆうげきたい

昭和遊撃隊

平田 晋策

「少年倶楽部」1934(昭和9)年1月号~12月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 102,452 字 · 208 页

青空文庫

恐しい秘密の作戦

」

フーラー博士は、大きな眼を光らせていばった。

「そうだ。今となっては、君の『荒鷲』だけが、たのみだよ。こんなぼろ艦隊なんか、何の役にも立たん。」

グレー中将は、さみしそうに笑った。

恐しい秘密の作戦

その夜、フーラー博士、グレー中将、参謀長、フロスト陸軍少将の四人は、金剛石砲台の山上の小屋で、秘密の作戦会議をひらいた。

椰子の葉かげの小屋は、深くカーテンを下して、灯の影ももらさない。小屋のまわりは、五十米ほどはなれて、陸軍の歩哨が百人あまり、銃剣ものものしく、とりかこんでいる。

事は軍機にふれるから、四人以外の者はぜったいに知ることが出来ない。

しかし、ただ一人、紅顔の少年が小屋の隅の椅子に腰かけて、この秘密の戦略を聞いている。アーサー少年だ。フーラー博士のただ一人の愛する子供だ。清君はこの少年に似ていたから、『八島』の甲板から太平洋の荒波の中へほうり出されて、漂流していた時、博士の同情をひいたのである。

アーサー君は、瞳の青い、金髪のふさふさした可愛い少年だ。兎のように、耳を立てて、父の言葉に聞き入っている。

フーラー博士は、いまや、最後の考えを打ちあけようとしているところだ。