轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
しょうわゆうげきたい
昭和遊撃隊
平田 晋策
「少年倶楽部」1934(昭和9)年1月号~12月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 102,452 字 · 208 页
何の命令ぞ
「なんだか悲しそうな声ね。――」
※(「火+華」、第3水準1-87-62)代さんは、美しい断髪をゆらゆらと動かして、清君の耳もとでささやいた。
「悲しいはずだよ。米国のフーラー博士は、もう荒鷲爆撃機をこしらえたのに、兄さんの『富士』はまだこれからだからねえ。口惜しいけれど、兄さんは負けているんだ。」
清君は、残念そうに軍帽の庇に手をかけて、ぐっと目深にかぶりなおした。
口惜涙を、※(「火+華」、第3水準1-87-62)代さんに見られたくないのだろう。
何の命令ぞ
武田大佐は、波止場へ上ると、もうすぐに青い作業服に着かえて、油にまみれながら、『富士』の建造を指揮するのだった。
祖国日本は今、恐しい荒鷲爆撃機に狙われているのだ。末山大将の聯合艦隊は、二十世紀の無敵艦隊――あの三百隻の艨艟を集めた米国大海軍を向うにまわして、苦しい苦しい悲壮な戦いをしなければならないのだ。
この危機を見て、武田大佐(博士)は、一分間もじっとしていることが出来ないのである。
『富士』さえ出来上れば、日本は断じて負けないのだ。一月でも、一日でも、いや一時間でも十分でも、はやくはやく、この潜水戦艦を進水させなければならない。