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しょうわゆうげきたい

昭和遊撃隊

平田 晋策

「少年倶楽部」1934(昭和9)年1月号~12月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 102,452 字 · 208 页

青空文庫

清少年の武勳

清少年の武勳

『八島』と一しょに紅玉島を砲撃した僚艦(友だち艦)『秋津洲』は、爆雷でやられたか、それとも闇にまぎれて無事に逃げ出したか、行方がわからない。

一方、清君の乗っている『千代田』は、本隊の後を追っかけて紅玉島へ向う途中、思いもかけず、ヤーネル大将の大艦隊にぶっつかった。

それは夕方だった。

三点鐘が鳴った後だから、五時半をすぎて、六時に近いころである。

赤々ともえる夕焼の空の下に、くっきりと浮かび出した大艦隊の姿!

『千代田』艦長の北浦少佐は、潜遠鏡のところへ、清君をよんで、

「君、ちょっとここをのぞいてごらん。」

清君は、一晩ぐっすり寝たので、もうすっかり疲がなくなっている。ただ服がないので、艦長のだぶだぶの大きな軍服を着ているのが、滑稽だ。

「艦長、ありがとう。」と、元気よく。眼鏡に眼をあてると、あッ見える見える。すごい艦隊だ。

一番近くを駆逐艦の一隊が、白い波を立てて、一列に走っている。その向うに大きな鯨が三匹ならんでいるように見えるのは、たしかに航空戦隊にちがいない。

「あの先頭のやつが『アマゾン』かな。それとも『サラトガ』かも知れないぞ。