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しょうわゆうげきたい
昭和遊撃隊
平田 晋策
「少年倶楽部」1934(昭和9)年1月号~12月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 102,452 字 · 208 页
夜の出陣
……君たちの心こそ、神の心だ。」――関矢一郎は胸の中で、手を合わせて、土人たちをおがんだ。しかし、この勇士たちは女々しいことが大嫌いだから、関さんは、涙をかくして、やはり威張った様子をして、大声で命令した。
「さすがにお前たちは、ラノン海賊の子孫だ。おれが生命をもらったからには、決して祖先の名を汚すようなことはさせん。安心してくれ。……決心のついた者は、明晩、船に一月分の食物を積んで、この岬へ集って来い。毒矢と鉄砲を忘れるな。おれの敵を攻めにゆくんだ。」
夜の出陣
あくる晩。五艘の帆前船が岬へ集った。乗りこんだ生命知らずの土人は六十人。二百人みんなが「連れて行ってくれ。」とせがむのを断って、勇士の中の勇士をすぐった六十人だ。
どこへ攻めてゆくのか、誰も知らない。それでも勇気凜々として、まるで昔の出陣のようである。
島に残ることになった連中が、砂浜でかがり火を焚いている。別れの太鼓の音が、
どどどん、どどどん。
と、椰子の林に鳴りひびいている。
一番船の舳には関矢一郎が、腰に銘刀関の孫六をぶちこみ、角笛を持って、仁王のように立っている。
いよいよ出征だ。