轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

しょうわゆうげきたい

昭和遊撃隊

平田 晋策

「少年倶楽部」1934(昭和9)年1月号~12月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 102,452 字 · 208 页

青空文庫

碧海島の弔魂祭

B国の奴らは卑怯ですからね。いつも弱い者いじめばかりしていて、強い敵に出あったことがないものだから……怖気がついたんですよ。」

そうかも知れない。B国艦隊司令長官スタール大将は、かねてから、日本潜水艦をひどく恐れているのだから。

そこで木下大佐は、すぐに碧海島の武田博士に向って、無電を打った。

「B国艦隊は小笠原島占領の考えなきもののごとく、南に向って遁走せり。兵力は『竜』以下約百五十隻なり。昭和遊撃隊は、ただちに追跡し、かれらの行動を監視(見はり)せんとす。」

碧海島の弔魂祭

この無電をうけとった武田博士は、

「よし、B国艦隊が逃げている間に、きっときっと『富士』をつくり上げて見せるぞッ。」

油に汚れた博士の顔に、深い自信の色が流れた。

それから、昼も夜も、明けても、暮れても、富士洞窟の中には、血の出るような、はげしい作業がつづけられた。

その忙しい作業の間のある夜、槍岳頂上で、聯合艦隊司令長官末山大将以下戦死者一万数千人の弔魂祭が行われた。

武田博士を先頭に、数百人の技師や職工が、険しい岩山をよじ登り、かがり火をたいて、亡き大将らを偲んだ。

守備隊の軍楽手が奏する悲しい楽の音が、夜の空に細々と消えて行った。