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しょうわゆうげきたい

昭和遊撃隊

平田 晋策

「少年倶楽部」1934(昭和9)年1月号~12月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 102,452 字 · 208 页

青空文庫

「では、行くぞッ。」

武田博士の声と一しょに、十三糎砲が飛竜のような火をはいた。――

それから後の戦闘は、アーサー少年にとって、思い出すのさえ、情ない。

第八号機がまっ先にうち墜された。つづいて「毒ガスの雨を降らしてやるぞ。」といばっていた第十号機が、雲間に悲しいさけびを立てながら燃え落ちた。

「散れ!」

フーラー博士の号令で、残った五機は八方へ散った。

しかし、『富士』は、快速のロケット艦だ。逃げるのを追って射ちまくる。第十二号機は、大森の山王の森へうち落された。第九号機は東京湾の波のもくずと消えてしまった。

第十一号機は、相模湾まで逃げのびたが、これもとうとう太平洋の怒濤にのまれた。

一ばん遠くまで逃げた第七号機は、箱根山の上で、けな気にも、「どうせ死ぬ以上は、せめて『富士』に衝突して、一しょに落ちてやろう。」と、決死の突撃をして来たが、あわやその時に、清君の射つ二番砲でしりぞけられた。

そして、芦湖の底ふかく沈んで行った。武士の情を知るわが武田博士は、『富士』の舳を下げて、敵勇士の最期を弔った。

一機のこった第十三号機は、『富士』が友機を追撃しているすきをねらって、東京へ進入し、神風戦闘機と戦いながら、大無線電信所を爆撃した。