轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
はくはつき
白髪鬼
江戸川 乱歩
「冨士」大日本雄弁会講談社、1931(昭和6)年4月~1932(昭和7)年4月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 112,046 字 · 224 页
イヤ、そんなことよりも、彼女にしては、昨日の少し大袈裟過ぎた驚き方を、何と弁解したものかと、心を砕いているので、わしを疑う余裕などはないのだろう。
「で、あの子供の死骸はどうなさいまして? やっぱりあのまま保存なさいますの?」
瑠璃子は不安らしく尋ねた。若しあんなものが、其筋の耳に入って、表沙汰にでもなったら、姦夫姦婦にとって、容易ならぬ一大事だ。
「イヤ、わしはすっかり懲りてしまいましてね。あれは元の土の中へ埋ることにしましたよ。そして、その上に、あの可哀相な赤ん坊の墓を建ててやろうと思っているのです」
わしが答えると、彼女は嬰児を埋ると聞いて、ホッと安堵したらしかったが、墓を建てるというので、又もや心配顔だ。
「マア、お墓でございますって?」
「エエ、お墓ですよ。併し、普通の墓ではありません。ありふれた石塔なんかじゃありません。煉瓦造りでね、小さい蔵を建てるのです」
「マア、蔵を? あんな不便な所へ」
「わしは、支那で手に入れた、黄金の秘仏を所持して居りますが、トランクの中へ詰込んで置くのは如何にも勿体ないので、どこか安置する場所はないかと考えていたのです。