轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

しょうわゆうげきたい

昭和遊撃隊

平田 晋策

「少年倶楽部」1934(昭和9)年1月号~12月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 102,452 字 · 208 页

青空文庫

たちまちうす緑色のフーラー毒ガスが、雨のように陣地に降りそそぐ。

「さあ、毒の洗礼だよ。日本軍は、これで全滅だ。」

フロスト少将は防毒面の中で、悪魔のように笑った。

しかし、少将よ。お気の毒だが、わが軍にはただ一人の戦死者もないのだ。長岡液を浴びた第一師団の勇士たちは、毒の煙につつまれても、びくともしない。塹壕の中に身をひそめて、命令の下るのを、今か今かとまちかまえているのだ。

じめじめした土の壁にもたれた兵士たちの銃をにぎる手が、長岡液でうす赤く色づいている。この赤い液こそ、われ等の生命の守神である。それとは知らず、毒ガスを出してしまったライオン戦車隊は、わが陣地が音もなく、ひっそりとしているのを見ると、「さあ、いよいよ日本軍は死に絶えたぞ。」と思って、速力をゆるめながら、ごろごろ車輪の音をひびかせて、塹壕の目の前へせまった。

「司令官閣下、日本軍の奴らは死んじまったようですね。はッは、じつに痛快ですな。」

司令車乗組の中尉がフロスト少将に声をかけた時、とつぜん、「ずしん! どどど……」と、地の底からゆり上げるような、すごいもの音がした。

「しまったッ。