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さいしゅうせんそうろん

最終戦争論・戦争史大観

石原 莞爾

石原莞爾『最終戦争論・戦争史大観』。同一底本的分册已合并为一书。收入:最終戦争論、戦争史大観。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 154,783 字 · 305 页

青空文庫

第二章 戦争指導要領の変化

第一節 戦争の二種類

東亜大陸に於ても民族意識は到底西洋に於ける如く明瞭でなかった。もちろん漢民族は自ら中華をもって誇っておったものの、今日東亜の大陸に歴史上何民族か判明しない種族の多いのを見ても民族間の対立感情が到底西洋の如くでなかったことを示している。かく東洋は王道文明発育の素地が西洋に比し遥かに優れている。

これに加うるに東洋に於ては強大民族の常時的対立が無く、かつ土地広大のため戦争の深刻さを緩和する事が出来た。欧州では強大民族が常に対立して相争いかつ地域も東亜の如く広くなく、戦争術の発展が時代文明との関連を表わすに自然に良い有様であった。

覇道文明のため戦争の本場であり、かつ優れたる選手が常時相対峙しており、戦場も手頃である関係上戦争の発達は西洋に於てより系統的に現われたのである。すなわち私の研究が西洋に偏していても「戦争」の問題である限り決して不当でないと信ずる。

私の戦争史が西洋を正統的に取扱ったからとて、一般文明が西洋中心であると云うのではない。

第二章 戦争指導要領の変化

第一節 戦争の二種類

国家の対立ある間戦争は絶えない。

国家の間は相協力を図るとともに不断に相争っている。