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さいしゅうせんそうろん

最終戦争論・戦争史大観

石原 莞爾

石原莞爾『最終戦争論・戦争史大観』。同一底本的分册已合并为一书。收入:最終戦争論、戦争史大観。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 154,783 字 · 305 页

青空文庫

第二部 「最終戦争論」に関する質疑回答

第一問

第二部 「最終戦争論」に関する質疑回答

昭和十六年十一月九日於酒田脱稿

第一問 世界の統一が戦争によってなされるということは人類に対する冒涜であり、人類は戦争によらないで絶対平和の世界を建設し得なければならないと思う。

答 生存競争と相互扶助とは共に人類の本能であり、正義に対するあこがれと力に対する依頼は、われらの心の中に併存する。昔の坊さんは宗論に負ければ袈裟をぬいで相手に捧げ、帰伏改宗したものと聞くが、今日の人間には思い及ばぬことである。純学術的問題でさえ、理論闘争で解決し難い場面を時々見聞する。絶大な支配力のない限り、政治経済等に関する現実問題は、単なる道義観や理論のみで争いを決することは通常、至難である。世界統一の如き人類の最大問題の解決は結局、人類に与えられた、あらゆる力を集中した真剣な闘争の結果、神の審判を受ける外に途はない。誠に悲しむべきことではあるが、何とも致し方がない。

「鋒刃の威を仮らずして、坐ら天下を平げん」と考えられた神武天皇は、遂に度々武力を御用い遊ばされ、「よもの海みなはらから」と仰せられた明治天皇は、遂に日清、日露の大戦を御決行遊ばされたのである。