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さいしゅうせんそうろん
最終戦争論・戦争史大観
石原 莞爾
石原莞爾『最終戦争論・戦争史大観』。同一底本的分册已合并为一书。收入:最終戦争論、戦争史大観。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 154,783 字 · 305 页
第四節 欧州近世に放ける両戦争の消長
第四節 欧州近世に放ける両戦争の消長
文明進歩し、ほとんど同一文化の支配下に入った欧州の近世に於ては両戦争の消長と時代の関係が誠に明瞭である。重複をいとわずフランス革命および欧州大戦を中心としてその関係を観察する事とする。
古代は国民皆兵であり、決戦戦争の色彩濃厚であったが、ローマの全盛頃から傭兵に堕落し遂に中世の暗黒時代となった。この時代の戦争は騎士戦であり、ギリシャ、ローマ時代の整然たる戦法影を没し一騎打ちの時代となったのであるが、ルネッサンスとともに火器の使用が騎士の没落を来たし、新しく戦術の発展を見た。しかしいにしえの国民皆兵に還らずして傭兵時代となり、戦争は大体持久戦争の傾向を取りフランス革命に及んだのである。この時代の用兵術はフリードリヒ大王に於て発達の頂点に達し、フリードリヒ大王は正しく持久戦争の名手であった。三十年戦争(一六一八―四八年)には会戦を見る事が多かったが、ルイ十四世初期のオランダ戦争(一六七二―七八年)及びファルツ戦争(一六八九―九七年)に於てはその数甚だ少なかった。スペイン王位継承戦争(一七〇一―一四年)には三回だけ大会戦があったけれども戦争の運命に作用する事軽微であった。