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さいしゅうせんそうろん
最終戦争論・戦争史大観
石原 莞爾
石原莞爾『最終戦争論・戦争史大観』。同一底本的分册已合并为一书。收入:最終戦争論、戦争史大観。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 154,783 字 · 305 页
イタリア軍の野戦に使用し得る兵力は歩兵四師団、騎兵二師団で兵力約四万、主力はサボナからアルベンガ附近、その一師団は西方山地内に在った。縦深約八十キロである。
軍前面の敵はサルジニアのコッリーが約一万をもってケバ要塞からモントヴィの間に位置し墺軍の主力はなおポー河左岸に冬営中であった。
ナポレオンはかねての計画に基づき、両軍の分離に乗じ速やかに主力をもってサボナからケバ方向に前進し、サルジニア軍の左側を攻撃、これを撃破する決心であった。当時海岸線は車も通れず、騎兵は下馬を要する処もあった。海岸からサルジニアに進入するためにはサボナから西北方アルタールを越える道路(峠の標高約五百メートル)が最良で、少し修理すれば車を通し得る状態であった。ところがナポレオン着任当時のイタリア軍の状態は甚だ不良で、ナポレオンがその天性を発揮して大活躍をしても整理は容易な事でなかった。
ナポレオン着任当時、マッセナはゼノバに於ける(ゼノバは当時中立で海岸道不良のため同地は仏軍の補給に重要な位置を占めていた)外交を後援するため、一部をボルトリに出していたのである。ナポレオンは墺軍を刺戟する事を避くるため同地の兵力撤退を命令したが、前任司令官の後任をもって自任していたマッセナは後輩の黄口児、しかも師団長の経験すら無いナポレオンの来任