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さいしゅうせんそうろん
最終戦争論・戦争史大観
石原 莞爾
石原莞爾『最終戦争論・戦争史大観』。同一底本的分册已合并为一书。收入:最終戦争論、戦争史大観。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 154,783 字 · 305 页
英仏軍と独軍はマジノ、ジーグフリードの陣地線の突破はお互にほとんど不可能で、結局持久戦争になるものと常識的に信ぜられていた。
しかるに一九四〇年五月十日、独軍が西方に攻勢を開始すると疾風迅雷、僅かに七週間で強敵を屈伏せしめて、世界戦史上未曽有の大戦果を挙げ、仏国に対しても見事な決戦戦争を強行し得たのである。
五月十日攻勢を開始すると、先ず和(オランダ)、白(ベルギー)、仏三国の主要飛行場を空襲して大体一両日の中に制空権を得て、主として飛行機と機械化兵団の巧妙な協同作戦に依って神速果敢なる作戦が行なわれた。殊に民族的にも最も近いオランダには内部工作が巧みに行なわれていたらしく、空輸部隊の大胆な使用と相俟って五日間にこれを屈伏せしめる事が出来た。
ベルギー方面に侵入した独軍また破竹の勢いでマース川の大障害を突破して西進、特にアルデンヌ地方に前進した部隊は仏軍の意表に出でて五月十日既にセダン附近に於てマースを渡河し、マジノの延長線を突破したのである。
シュリーフェン以来独軍の主力は右翼にあるものと定まっていたのに、今日はアルデンヌの錯雑地を経て一挙北部フランスに突入した。