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さいしゅうせんそうろん
最終戦争論・戦争史大観
石原 莞爾
石原莞爾『最終戦争論・戦争史大観』。同一底本的分册已合并为一书。收入:最終戦争論、戦争史大観。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 154,783 字 · 305 页
然しナポレオンの勝利はほとんど常に戦争の運命に決定的作用を及ぼしたのである。
モルトケ元帥は幕僚長で将帥ではない。殊にモルトケ時代の普国の戦争には皆卓越せる戦争準備によって敵国を撃破した。当時の会戦は大体第一線兵団を戦場に向う前進に部署するだけで、実行は第一線司令官に委ね、フリードリヒ大王やナポレオンの会戦のように強烈なる最高統帥の指揮を見なかった。
兵器特に撃針銃の採用進歩は散兵の威力を増加して逐次戦闘正面を拡大して再び横広い隊形となった結果、自然会戦指揮は再び第一線決戦主義に傾いて来たが、シュリーフェン全盛時代までは「緒戦、戦闘実行、決戦」と会戦時期を三区分していたように、やはりナポレオン時代の第二線決戦の風も当時残っていたのである。
シュリーフェン時代となると戦闘正面はますます拡大せられ、敵の側背を狙う迂回包囲はますます大胆となるべく唱導鼓吹せられ、第一線決戦主義に徹底して来た。会戦の方針は、既に集中決定の時に確立せられ、敵の側背に向い決戦を強行断行するのである。シュリーフェンの「カンネ」の一節に「翼側に於ける勝利を希うためには最後の予備を中央後でなく、最外翼に保持せねばならぬ。