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さいしゅうせんそうろん

最終戦争論・戦争史大観

石原 莞爾

石原莞爾『最終戦争論・戦争史大観』。同一底本的分册已合并为一书。收入:最終戦争論、戦争史大観。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 154,783 字 · 305 页

青空文庫

火薬の効力は自然に古の集団を横広の隊形に変化せしめて横隊戦術の発達を見た。横隊戦術の不自然な停頓と、フランス革命による散兵戦術への革新については詳しく述べたから省略する。

一概に散兵戦術と云うも最初は散兵はむしろ補助で縦隊の突撃力が重点であった。それが火薬の進歩とともに散兵に重点が移って行った。それでもなおモルトケ時代は散兵の火力と密集隊の突撃力との併用が大体戦術の方式であった。それが更に進んで「散兵をもって戦闘を開始し散兵をもって突撃する」時代にすすみ、散兵戦術の発展の最後的段階に達したのがシュリーフェン時代から欧州大戦までの歴史である。

第一次欧州大戦で決戦戦争から持久戦争へ変転をしたのであるが、戦術もまた散兵から戦闘群に進歩した。フランス革命当時は、先ず戦術的に横隊戦術から散兵戦術に進歩し、戦争性質変化の動機ともなったのであるが、今度は先ず戦争の性質が変化し、戦術の進歩はむしろそれに遅れて行なわれた。

最初戦線の正面は堅固で突破が出来ず、持久戦争への方向をとるに至ったのであるが、その後砲兵力の集中により案外容易に突破が可能となった。しかし戦前逐次間隔を大きくしていた散兵の間隔は損害を避けるため更に大きくなり、これは見方に依っては第一線を突破せらるる一理由ともなるが、その反面第一線兵力の節約となり