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さいしゅうせんそうろん

最終戦争論・戦争史大観

石原 莞爾

石原莞爾『最終戦争論・戦争史大観』。同一底本的分册已合并为一书。收入:最終戦争論、戦争史大観。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 154,783 字 · 305 页

青空文庫

しかし力は力に敗れる。結局道をもっての結合がむしろ力以上の力である。議論はいらぬ。天皇の思し召しがそれである。我らは東方道義をもって東亜大同の根抵とせねばならぬ。幾多のいまわしい歴史的事実があるにせよ、王道は東亜諸民族数千年来の共同の憧憬であった。我らは、大御心を奉じ、大御心を信仰して東亜の大同を完成し、西洋覇道主義に対抗してこれを屈伏、八紘一宇を実現せねばならない。

結局世界最終戦争が王、覇両文明の決勝戦であり、東亜と西洋の決勝戦である。この見地から最終戦争の中心は太平洋であろうと信ずるものである。

もちろん我らは道義を中心とするが、しかも力を軽視するものではない。西洋人も道義を軽視しないが、覇道主義者が道を真に信奉する事は至難であるのに、我らが力を獲得するのは決して困難でない。一方東方道義に速やかに目を醒ますとともに一方西洋科学文明を急速に摂取、最終戦争に必勝の体制を整えねばならぬ。

日本に於てさえ道義より力、物を中心としていた時代が多い。覇道は動物的本能であり、王道への欲求、憧憬が人間の万物の霊長たる所以である。今後も人類は本能の暴露を繰返すであろう。