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さいしゅうせんそうろん
最終戦争論・戦争史大観
石原 莞爾
石原莞爾『最終戦争論・戦争史大観』。同一底本的分册已合并为一书。收入:最終戦争論、戦争史大観。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 154,783 字 · 305 页
ある。
そんな事は無理だと言うであろう。その通り我が国の製鉄能力は今日ソ連の数分の一、米国に比しては更に著しく劣っているのは明らかである。しかし造るべきものは造らねばならぬ。断々乎として造らねばならぬ。この一歩をも譲ることを得ざる国防上の要求が我が経済建設の指標であり昭和維新の原動力である。この気力無き国民は須からく八紘一宇を口にすべからず。
三年後には日米海軍の差が甚だしくなるから、今のうちに米国をやっつけると言う者があるが、米国は充分な力がないのにおめおめ我が海軍と決戦を交うると考うるのか。また戦争が三年以内に終ると信ずるのか。日米開戦となったならば極めて長期の戦争を予期せねばならぬ。米国は更に建艦速度を増し、所望の実力が出来上るまでは決戦を避けるであろう。自分に都合よいように理屈をつける事は危険千万である。
我が財政の責任者は今次事変の直前まで、年額二三十億の軍費さえ我が国の堪え難き所と信じていた。然るに事変四年の経験はどうであるか。
日本が真に八紘一宇の大理想を達成すべき使命を持っているならばソ連の陸軍、米の海軍に対抗する武力を建設し得る力量がある事は天意である。