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さいしゅうせんそうろん

最終戦争論・戦争史大観

石原 莞爾

石原莞爾『最終戦争論・戦争史大観』。同一底本的分册已合并为一书。收入:最終戦争論、戦争史大観。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 154,783 字 · 305 页

青空文庫

通達無碍の空中への飛躍は、地上にあくせくする人々の想像に絶するものがある。地上戦争の常識では、この次の戦争の大変化は容易に判断し難い。

戦争術変化の年数が千年→三百年→百二十五年と逐次短縮して来たことから、この次の変化が恐らく五十年内外に来るであろうとの推断は、固より甚だ粗雑なものであるが、全くのデタラメとは言えない。常識的には今後三十年内外は余りに短いようであるが、次の大変化は、われらの常識に超越するものであることを敬虔な気持で考えるとき、私は「三十年内外」を否定することはよろしくないと信ずるものである。もし三十年内外に最終戦争が来ないで、五十年、七十年、百年後に延びることがあっても、国家にとって少しも損害にならないのであるが、仮に三十年後には来ないと考えていたのに実際に来たならば、容易ならぬこととなるのである。

私は技術・科学の急速な進歩、産業革命の状態、仏教の予言等から、三十年後の最終戦争は必ずしも突飛とは言えないことを詳論した。更に、第一次欧州大戦までは世界が数十の政治的単位に分かれていたのがその後、急速に国家連合の時代に突入して、今日では四つの政治的単位になろうとする傾向が顕著であり、見方によっては、世界は既に自由主義と枢軸の二大陣営に対立しようとしている。