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さいしゅうせんそうろん

最終戦争論・戦争史大観

石原 莞爾

石原莞爾『最終戦争論・戦争史大観』。同一底本的分册已合并为一书。收入:最終戦争論、戦争史大観。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 154,783 字 · 305 页

青空文庫

戦争本来の面目はもちろん決戦戦争にあるが、戦争力がほぼ相匹敵している国家間に持久戦争の行なわれる原因は次の如くである。

1 軍隊価値の低下

文芸復興以来の傭兵は全く職業軍人である。生命を的とする職業は少々無理があるために、如何に訓練した軍隊でも、徹底的にその武力を運用することは困難であった。これがフランス革命まで持久戦争となっていた根本原因である。フランス革命の軍事的意義は職業軍人から国民的軍隊に帰ったことである。近代人はその愛国の赤誠によってのみ、真に生命を犠牲に供し得るのである。

支那に於ては、唐朝の全盛時代に於て国民皆兵の制度が破れて以来、その民族性は、極端に武を卑しみ、今日なお「好人不当兵」の思想を清算し得ないで、武力の真価を発揮しにくい状態にある。

日本の戦国時代に於ける武士は、日本国民性に基づく武士道によって強烈な戦闘力を発揮したのであるが、それでもなお且つ買収が行なわれ当時の戦争は、いわゆる謀略中心となり、必要の前には父母、兄弟、妻子までも利益のために犠牲としたのである。戦国時代の日本武将の謀略は、中国人も西洋人も三舎を避けるものがあった。