轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

はくはつき

白髪鬼

江戸川 乱歩

「冨士」大日本雄弁会講談社、1931(昭和6)年4月~1932(昭和7)年4月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 112,046 字 · 224 页

青空文庫

わしの招待状によって当日集まった客というのは、川村義雄、大牟田瑠璃子、住田医学士の三人であった。住田医学士は、莫大な礼金をせしめて瑠璃子の仮病を見て見ぬ振りでいた、元のY温泉の開業医である。

人数が揃うとわし達主客は、当時全市にたった三台しかなかった自動車に同乗して目的地に向った。

「僕達は三人とも、まだその別荘の所在地を伺っていない様ですが。妙ですね、里見さんは、態とそれを隠していらっしゃる様に見えるではありませんか」

自動車が市街を出はずれる頃になって、川村がふとそれに気づいて変な顔をして尋ねた。

「あなた方をびっくりさせて上げようと思ってね。アハハハハハハ」

わしはさもおかし相に笑った。

「アア、その別荘はきっと意外な場所にあるのですわ。若しかしたら私達の知っている家かも知れませんわね。里見さん、一体誰からお買取りなさいましたの」

瑠璃子が興がって尋ねた。

「誰からですか、わしはよく存じません。秘書役の志村が万事取計らってくれましたのでね」

わしは余り笑ってはいけないと思いながら、つい唇の隅に妙なニヤニヤ笑いを浮べないではいられなかった。

自動車はでこぼこの田舎道を揺れながら進んで行った。