轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

はくはつき

白髪鬼

江戸川 乱歩

「冨士」大日本雄弁会講談社、1931(昭和6)年4月~1932(昭和7)年4月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 112,046 字 · 224 页

青空文庫

第二にお断りして置き度いのは、わしの家の、風変りな墓地の構造だ。その地方の住民達は、無論普通の土葬をしていたが、殿様であるわしの家丈けは、埋葬の方法なり、墓地の作り方なりが、まるで違っていた。今考えて見ると、幾代か前の先祖が、その頃あの辺によくやって来た、オランダとかイスパニヤとかの紅毛人から、外国風の墓地の構造を聞き伝えて、それを真似たのかも知れない。どうもそんなことに違いない。

その墓地というのは、S市郊外のある山の中腹を掘って、石垣を築き、漆喰で頑丈にかためた、二十畳敷程の、石室の様なもので、先祖代々の棺が、その中にズラリと並べてあるのだ。入口には厚い鉄の扉をつけ、厳重に錠前をおろし、十年に一度二十年に一度葬式の場合の外は、滅多に開かぬことになっていた。そんな風にして、死体を出来る丈け長く保存し、子孫のものは、いつでもそこへ行けば、先祖に逢えるという様な考えで、作られたものかも知れない。わしの地方では、それを「殿様の墓」と云って、名所の一つになっていた程だ。

それから、もう一つ丈け云って置き度いことがある。

もう二十年も前の話だから、皆さんは覚ても居ないだろうが、丁度わしの身の上に、恐ろしい変化がやって来た当時、黄海一帯の沿岸からあの辺の海岸や島々をかけて荒らし廻る、大仕掛けな支那人の海賊団があっ