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みやもとむさし

宮本武蔵(五)

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《宮本武蔵(五)(みやもとむさし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 508,883 字 · 1017 頁

青空文庫

「いやなお人。こんなとこ、お客さまの来る所ではありません。はよう、あっちへ行ってください」

叱るように追い立てる。

美しく見せている自分たちの穢い生活の裏を、ちょっとでも他人に覗かれたのが、こんな小さい禿にも腹立たしかったのであろう。同時に、お客のたしなみを知らないお客と、武蔵を蔑んでそういったのであろう。

「ア、……こっちへ来てはいけなかったのか」

武蔵がいうと、

「いけません、いけません」

禿は、武蔵の腰を押して、自分も歩く。

武蔵はその禿を見て、

「お、そなたは、さっき縁がわから雪の中へ転げた、りん弥という子だな」

「え、そうです。お客さまは、お後架へ行こうと思って迷子になったんでしょう。わたしが連れて行ってあげましょう」

と、りん弥は、彼の手と自分の手をつないで先へ引っ張った。

「いやいや、わしは酔っているのじゃない。すまないが、そこらの開いている座敷で、茶漬を一わん喰べさせてくれないか」

「御飯?」

眼をまるくして、

「御飯なら、お座敷へ持って行ってあげますのに」

「でも、せっかく皆が、ああやって愉快に酒を飲んでいるところだから――」

武蔵のことばに、りん弥も首をかしげて、