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みやもとむさし
宮本武蔵(五)
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《宮本武蔵(五)(みやもとむさし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 508,883 字 · 1017 頁
三
外は、雨雲の空もよう。
ほととぎすのよく鳴くこの頃の闇であった。
三
犬がしきりと闇で吠える。
どこか四人の影に、凡事ならぬものが、獣の眼にもわかるとみえる。
「……はてな?」
暗い辻で、お稚児は後ろを振り顧った。
「なんだ、小六」
「変な奴が、さっきから、後を尾行て来るようなんで」
「ははあ、部屋の若い奴だな。なんでもかんでも、助太刀に一緒に連れて行けと強請んで肯かない奴が、一、二名いたではないか」
小次郎のことばに、
「しようのねえ奴だな。斬合が飯より好きだという野郎ですからね。――どうしましょう」
「抛っておけ。来るなと叱られても、尾いて来るような人間なら頼もしいところがある」
で――気にも止めず、そのまま四名は、ばくろ町の角を曲がった。
「ム……そこだな。刀研の耕介の店は」
遠く離れて、向い側の廂の下に小次郎は佇む。
もうお互いに、声をひそめて、
「先生は、今夜、初めて来たんですか」
「刀の研を頼む折は、岩間角兵衛どのの手から頼んだからな」
「で。どうしますか」
「先程、打合わせておいた通り、おばばも、其方たちも、そこらの物陰に潜んでおれ」
「だが、悪くすると、裏口から逃げやしませんか、武蔵のやつ」