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みやもとむさし

宮本武蔵(五)

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《宮本武蔵(五)(みやもとむさし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 508,883 字 · 1017 頁

青空文庫

六

源左老人が、好意を謝して、そこに抜かりのないことを説明すると、小次郎はうなずいて、なおいった。

「そこまで行き届いておれば万が一にも、討ち洩らしはあるまいが、まだ念のために、もう一度、突っ込んだ策があってもいいと思う」

六

「――策?」

と源左老人は、小次郎の賢しらな顔つきを見直して、

「なんの、これ以上、策も備えも要りませぬ。ご好意はありがたいが」

いうと、小次郎はやや執こい。

「いやそうでないぞ御老人、武蔵がのめのめと、ここまで正直にやって参れば、それは各※(二の字点、1-2-22)の術中にかかったも同様、もはや遁れる術はなかろうが、万一、ここにかような備えがあることを未然に知って、道を交わしてしまったらそれまでではありませぬか」

「そしたら、笑うてくれるまでのこと――。京の辻々へ、武蔵逃亡と、高札に掲げて、天下へ笑い者にしてやるわさ」

「貴所方の名分は、なるほど、それでも半分は立つだろうが、武蔵もまた、世間へ出て、各※(二の字点、1-2-22)の卑劣を誇張して訴えましょう。さすれば、それで師の怨恨をそそいだことにはならぬ。――断じて、武蔵をここで刺殺してしまわねば意味がない。