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みやもとむさし

宮本武蔵(五)

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《宮本武蔵(五)(みやもとむさし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 508,883 字 · 1017 頁

青空文庫

本阿弥家は、由緒のある足利家の武臣の末であるし、現在でも前田大納言家から年禄二百石が来ているし、宮家にも知遇をたまわっているし、伏見の徳川家康も眼をかけたがっているし、――というわけで、職業こそ、刀剣の研ぎ拭いをして、純粋な職人にちがいないが、ではその光悦は侍か町人かというと、ちょっとどっちともいえないような家がらである。しかし、やはり職人であり、町人であろう。いったい「職人」という名称が、このごろひどく下落して来たが、それは職人が自分で品性を落して来たからで、上代の世には、百姓は、天皇のおおみたから、とさえいわれて職業の上級なものであったが、世の下るにつれて、「この百姓めが」といえば侮蔑の代名詞になるように変ってしまったのと同じで、職人という名称も、元は決して、下賤の業の呼び名ではなかったのである。

また大町人の根を洗うと角倉素庵でも、茶屋四郎次郎でも、灰屋紹由でも、みな武家出であることも一致している。つまり室町幕府の臣下が、初めは商業方面の一役所としてやっていた実務が、いつのまにか幕府の手を離れ、幕府から禄をもらう必要もなくなって、個人の経営になり、経営の才や社交の必要が、武士という特権をも不必要にさせて、親から子へ孫へと身代のうつるうちに、いつとなく町人という者になり変ってしまったのが、今の京都