輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

みやもとむさし

宮本武蔵(五)

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《宮本武蔵(五)(みやもとむさし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 508,883 字 · 1017 頁

青空文庫

それが光悦だった。

あまり心地よげに寝ているので、揺り起すのも心なく思われたが、そっと顔を覗いているまに、光悦は自身から眼をさまし、沢庵と武蔵の顔を見くらべて、おや? と不審るような様子だった。

理を聞くと光悦も、

「あなたと、光広卿だけのお席なら、あちらへお邪魔してもよい」

と、打揃って、光広の席へもどって来た。

しかしもう光広も紹由も、遊びの興は尽きた態で、そろそろ歓楽の後の白けた寂しさが、誰の面にもただよいかけている。

酒もそうなるとほろ苦いし、唇だけがやたらに乾き、水を飲めば家が思い出されて来る。殊に、あれなり吉野太夫が姿を見せないのが、なんとしてももの足らない。

「戻ろうではないか」

「帰りましょう」

一人がいう時は、誰の気もちもそこに一致していた。なんの未練もないというよりは、これ以上、折角のよい気持が醒めるのを惧れるように、皆すぐ立った。

――すると。

禿のりん弥を先に立たせ、後から吉野太夫付きの引船(しんぞの称)二人、小走りに来て、一同の前に手をつかえ、

「お待たせいたしました。太夫様からのお言伝てには、ようよう、お支度ができました程に、皆様をお通しせよとのおことばにござりまする。