Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
のぶこ
伸子
宮本 百合子
Lesen Sie 伸子 (のぶこ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 232.543 Zeichen · 466 Bildschirme
――素子に会えた偶然を、伸子は真心で悦ぶようになった。伸子の、がらんと空虚に銷沈しがちな心に生気をふきこむのは、素子との新たな結びつきであった。
ある夕、伸子は縁側に祖母といた。祖母は長椅子に横わり、伸子は踏台を持ち出してその傍に腰かけた。彼らは、昼過、最近雇った女中の給料について喧嘩して、仲なおりしたところであった。昼飯がすんだ時、女中が急に入用ができたから給金を欲しいと頼んだ。その日は二十五日であった。十五円という世話人への約束で雇ったのに、祖母は、そうは云ったが人数もすくないのだから女中には十三円の割でやると、急にけちなことを考えついた。伸子はそれはよくないと云い、他愛なく腹を立てた。却って後睦じく、祖母は珍しくのびのび昔の話など伸子に聞かせた。古いこと、高山という家に婆さんがいた。祖父が、参事司補になったというのを耳が遠くきき違え、「三里四方というお役かのし」と訝しげに訊いた。訊かれたこちらの隠居もまた聾なので、真面目くさって、「さようであります」と返事していたという話など、七十九の祖母は自分よりもっと年上で、耄けた二人のばあ様問答をおかしがり興にのって「さようであります」