Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
おおおかえちぜん
大岡越前
吉川 英治
Lesen Sie 大岡越前 (おおおかえちぜん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 218.436 Zeichen · 437 Bildschirme
刑ハ、以テソノ及バザル所ヲ、補クルノミ……
と。まあ、そんなものではござるまいか。越前どの、そうこちこちに、法をたてに把って、御自身まで、法縛りにならんことじゃな」
と、世俗的に笑った。――うなずく顔が多かった。――常識の肯定として。
しかし越前は、答えもしない。黙殺した。
そのとき、牧野因幡守は、鉄淵のそばへすり寄って、何か、小声で話していた。
鉄淵は、先師の遺した大蔵経開版のため、幕府へ嘆願のことがあって、しばしば寺社奉行の因幡守の私邸をも訪れ、因幡守も、かれに帰依していた関係から、自然、越前守のうわさも出、前々から、ふたりは、その問題について、心配し合っていた間であった。
小声なので、因幡守が、何をいったのか、聞えなかったが、鉄淵の返辞は、あたりに遠慮もない大声だった。
「はははは。知らんよ。わしには、政治だの法律だの、そんなことは、分らぬ。わけも分らぬ坊主が、越前どのに、何をいえよう。越前どののやりたいように、やらせて見るわけにはいかんのかなあ。……わしは、見物のつもりで来ておるんじゃが。アハハハ」
むずかしい空気になった。人々の眼は、越前守の態度を、あきらかな我意強情と見、