Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

おおおかえちぜん

大岡越前

吉川 英治

Lesen Sie 大岡越前 (おおおかえちぜん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 218.436 Zeichen · 437 Bildschirme

Aozora Bunko

燈下の一品

――いや、ちがう! てめえは、大岡市十郎だ。於市だっ……」

「亀次郎。いかがいたした。体は、よいのか」

「な、な、なにを、いッてやがるんだ。笑わかすな、この偽者め」

「苦悶しておると聞き、薬を持って来た。服むか」

「服んでやる。さあ、服ませろ。おれは、きのうから、体じゅうが、炎のように燃えている。おぼえておけよ。これはみんな、てめえの恨みだぞ」

「――牢番。これを服ましてやってみい。神功丸だ。熱にもよい」

越前が、印籠を手渡すと、亀次郎は、羅刹のようになって怒った。

「ばかにするなっ。おれを、毒殺しようなどと思っても、その手は食わねえ。やいっ、市十郎、ここへ来い、牢の中へはいって来い。いい分がある」

「いずれ、白洲で聞こう。白洲で、存分に申せ」

「いやがったな。やいっ、おれを白洲で、貴様が、調べられるのか。ちゃんちゃら可笑しい! わははは……。おれに、旧悪があるならば、貴様にも、旧悪があるぞ。いってやろうか。イヤ、いわずにおくものかよっ。――さあ、今からでも、白洲へ曳けいッ。牢番、開けろッ、ここを」

「その気がしずまらぬうちは、吟味もなるまい。白洲に出たくば、早く、落ちつくがいい」