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Japanische Klassiker mit Furigana

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ならしげざっぴつ

小出楢重随筆集

小出 楢重

Lesen Sie 小出楢重随筆集 (ならしげざっぴつ) von 小出 楢重 (こいでならしげ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 334.351 Zeichen · 657 Bildschirme

Aozora Bunko

曲馬団の娘や、女奇術師の顔や、女相撲取りの顔にもろくろ首と共通せる妖気は漂うていた。白粉が強いので二つの眼が真黒の穴とも見えた。殊に曲馬団では、殆んど肉シャツ一枚で、乳がその形において現れ、彼女らは皆黒か赤のビロウドの猿股を穿いていた。それが、固く引締った下から太い股が出ている処に胸のどきつく美しさがあった。それが針金の上で、あるいは空中の高い処であらゆるポーズをして見せるのだから、今でも私はあの芸当を好む。

それと、私は、曲馬団が吹き鳴らす金色のラッパの音がとても好きなのだ。私はあらゆる音楽の中で、極端にいえばあのラッパの響きを好むといっていいと思う。あの調子の破れたような金属性のかすれ声はエキゾチックな泣き声である。

私が巴里の客舎にいる頃、いつも町外れの森の中から、この曲馬団のラッパが毎日響いて、私の帰郷病を昂進させた。私はもし何か、長唄とか清元、歌沢のお稽古でも出来るようなのんきな時間があったとしたら、私はこのラッパの稽古がして見たい。

自分の親の醜態はあまり見たくないものだが、私の父は素人浄るりの世界では相当の位置にあったものと見えた。