Japanische Klassiker mit Furigana
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ならしげざっぴつ
小出楢重随筆集
小出 楢重
Lesen Sie 小出楢重随筆集 (ならしげざっぴつ) von 小出 楢重 (こいでならしげ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 334.351 Zeichen · 657 Bildschirme
ついでに日本で一般にケーキと呼ばれて広まっているところの菓子のまずさと、西洋菓子屋の店頭に並べてあるところのリボンのかかった美しい箱入の洋菓子の味なさかげんを嘆じてこの稿を終わる。
(「美之国」昭和二年一月)
尖端の埃
古色を帯びたる活動写真、飛行機、自動車のエンジン、パラソルなどはあまり好ましくない。完全にいえばパラソルは一年限りのものであり、自動車は今年の型、活動写真のもつ最高の感激性は最初の封切りにおいてのみ存在する。どんなに面白い映画でも三回以上同じものを見る気はしない。やくざなものはただ一回で焼き捨てるべきだとさえ思わせる。
その点では、歌舞伎とか浄瑠璃とか、西洋音楽においてでも、同じ狂言、同じ曲を幾度観賞しても、いいものは相当の興味がある。それは幾度見ても全く同じという事が絶対にあり得ないからだろうと思う。場所が変り、役者が変り、同じテナーでもその日の機嫌があり、あらゆる微細な点では悉く常に同じではないだろう。ところが活動写真位完全に同じことを繰返すものはあるまい。それこそ、あの辺で松の葉が風で動くといえばいつ見ても必ず動くし、波の数とその波の寄せ方から、庭の小石の数に至るまで完全に同じ事だし、勿論役者は変らないし、一挙一動は波の数と同じく同じ事を繰り返す。