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Japanische Klassiker mit Furigana

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みちくさ

道草

夏目 漱石

Lesen Sie 道草 (みちくさ) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 145.812 Zeichen · 293 Bildschirme

Aozora Bunko

「何しろ比田からそういって来たんだから慥だろう」

その比田が島田に会いに行って話を付けたとも、または手紙で会見の始末を知らせて遣ったとも、健三には判明らなかった。

「多分行ったんだろうと思うがね。それともあの人の事だから、手紙だけで済ましてしまったのか。其所はつい聴いて来るのを忘れたよ。尤もあの後一返姉さんの見舞かたがた行った時にゃ、比田が相変らず留守だったので、つい会う事が出来なかったのさ。しかしその時姉さんの話じゃ、何でも忙がしいんで、まだそのままにしてあるようだっていってたがね。あの男も随分無責任だから、ことによると行かないのかも知れないよ」

健三の知っている比田も無責任の男に相違なかった。その代り頼むと何でも引き受ける性質であった。ただ他から頭を下げて頼まれるのが嬉しくって物を受合いたがる彼は、頼み方が気に入らないと容易に動かなかった。

「しかしこんだの事なんざあ、島田がじかに比田の所へ持ち込んだんだからねえ」

兄は暗に比田自身が先方へ出向いて話し合を付けなければ義理の悪いような事をいった。そのくせ彼はこんな場合に決して自分で懸合事などに出掛ける人ではなかった。